ニッポン的なモノを作る、あるいは、ニッポンを守り表現する…そんな人たちと、和らぎや店主、前田の対談企画です。第7回は、オリジナルの着物を制作販売されている「和遊庵さ栄き」のオーナー佐伯正明さんにお話を伺いました。
そうですね、例えばここにある額(※写真1)。着物や帯の素材なんですが、これらを作る各地の職人さんと、オリジナルの着物や帯を作って販売しています。
まあ私としては、まずはこれらの額のようなキレイな和を家の中に置いて楽しんでもらう。その次に着物の世界へ…ということを考えているんです。例えばこの額(※写真2)はどう思われますか?
文化、文化ともちあげると重くなるし、一部の特権階級の人のものになってもいけない。それは本当の文化かどうかわからないですからね。底辺を広くとらえたなかで、普段をとらえたなかで、<用の美>で生きていける、残っていけるものがホンモノかなと思うんです。伝統というものはその時代に合わせて形を変えないといけないんです。形を変えないのは伝承。伝承はほんの儀式的な一部のものだけになると思います。宮中という限られた世界だけになってしまうんです。
そうですね、戦前の日本にあったモノの考え方として、イイものを大事にして長く使うというのがあったと思うんです。戦後になってアメリカ的な考え方になり、大量生産、大量流通、大量消費、大量廃棄、どんどん使い捨て文化になりましたね。どちらがいいという話ではなく、私と前田さんは間違いなく「昔の日本の価値観」を扱っていくということなんでしょうね。
いろいろと刺激的なお話、ありがとうございました。また何かごいっしょできることがあれば、よろしくお願いします。
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